7 夜勤専従について考える 勤務の多様化

 勉強会が終わり、現場の感覚として、夜勤専従のメリットを考えている奈須は、石崎へ質問をぶつけてみた。

奈須:夜勤専従は、私もやったことがあるから分かるけど、体は、結構楽だよね。

石崎:働く側としては、生活のリズムが一定になるから、不眠症などといった問題は、出てこないのかもしないね。でも、個人差があると思うけど、1年も2年も夜勤専従だと精神的にきつくないかな。社会は、昼間を中心として動いているから、疎外感や孤独感は、どうしてもあると思う。だから、ある一定期間だけ夜勤専従としたり、夜勤専従の非常勤とする方がいいかもしれない。

奈須:日勤と夜勤が交互に来ると不眠症になったりするんだよね。それと、夜勤は人が少なく、勤務時間が長いから業務量が多いので疲れるね。別の視点から見ると、夜勤専従が夜勤をこなしてくれるから、病棟のほかの人の夜勤を減らすことができるね。これって、看護師の採用にメリットあるんじゃないかな。

石崎:小さい子供がいる看護師は、当直を嫌がるから、採用に一定の効果があるのは間違いないと思う。しかし、遅番や当直を全然やらないとなると夜勤などの時間数のことを考えると厳しいね。

奈須:ようは夜勤帯の時間に、16時間勤務してもらえればいいのね。なんとかなるかな。

石崎:あとは、看護部の方針があるから、それについては、俺はなんとも言えないよ。夜勤専従を1人投入した場合を計算してみようか?式3具体的には、1140÷16=71.25で、1人夜勤専従を入れると、67.5になるということだね。

奈須:結構、効果があるのね。検討してみる価値があることがわかった。